神田沙也加さんの自殺報道に漂う他殺の可能性

神田沙也加
総合的な不審死対策

この記事は、2次対応的な後追い自殺防止よりも、死因究明等推進基本法(理念法)の条文と海外の死因究明制度を参考にした筆者個人の信念に基づいて書かれています。

適切な死因の究明を行い、故人の生存していた最後の状況を明らかにすることは、故人の尊厳はもちろん、故人と遺族の正当な権利利益に寄与する作業である。また、それは生きる権利を侵されない社会を維持するために不可欠だ。

それゆえ、警察やマスメディアが死因の究明を阻害することは許されない。仮に遺族や近親者が望まないとしても、死因究明は犯罪防止に必要な範囲でとうぜん行われるべきである。

なお、死因究明の結果をどう報道するかは、また別の問題である。最悪なのは、扇情的な報道により、社会秩序を維持するために必要な作業がなおざりとされることだ。

総合的な不審死対策
目 次

速報段階で「事件性なし」と報道された訃報

まるで『親戚の子』のような沙也加さん

日本経済が絶頂期にあった1986年、沙也加さんは、生まれる前から大きな注目を集めた。その誕生も広く報道され「日本一有名な赤ちゃん」であった。沙也加さんが10歳のときに両親が離婚するものの、聖子さんとの母娘の仲睦まじい様子は、しばしば報道されていた。だから、単なる有名人ではなく、まるで『親戚の子』のような親近感を持ってしまうのだろう。

なぜか転落の速報段階から「事件性なし」と報道された

2021年12月19日の日曜日の朝、札幌の神田沙也加さんが札幌のホテルで転落死したとのニュースが流れた。死亡が確認される前の速報を含め、警察は事件性を認めていないことが添えられた。

警察が「事件性なし」と判断していることを理由に、メディアは、他殺の可能性に触れようとしなかった。ただし、転落事故の可能性は排除しなかった。そして、事故か自殺かがうやむやにされたまま、週刊文春をはじめとする週刊誌は、自殺理由を詮索する記事を展開した。

こうして、沙也加さんは、主演するミュージカル『マイ・フェア・レディ』の札幌公演初日をすっぽかして自殺したことにされてしまった。

ここからは、沙也加さんがミュージカルで主役を得るまでの道のりを、辿ってみよう。

神田沙也加さんの自殺を推定する理由はない

沙也加さんが、神田正輝と松田聖子の娘ではなく、ひとりの芸能人として認められた最初の作品は、2014年に大ヒットした『アナと雪の女王』である。その成功でチャンスを掴むずっと前から、 沙也加さんは、ミュージカルの舞台を夢見ていた。

沙也加さんは、2007年7月7日のブログで、「7年前、まだ固く硬く閉じていたサヤの感情と感受性の壁を、真央ママは一瞬で粉々に破りました。」と記している。「真央ママ」とは、当時、マイ・フェア・レディのイライザ(ヒロイン)を演じていた大地真央だ。

その日のブログには、「舞台、そして役として ‘生きる’ 事に恋した瞬間です。」と記されている。そこに、沙也加さんが、二世タレントの呪縛から解放され、ミュージカルに出口を見出した心境が表れている。

2017年12月25日のブログ、 沙也加さんがイライザ役を射止めたことを報告する言葉は、喜びで躍っている。隠しきれない嬉しさが行間にも弾んで見える。

マイ・フェア・レディは、キーパーソン(ヒギンズ教授)との出会いによってチャンスが生まれ、無縁だった世界(社交界)にデビューするシンデレラ・ストーリーだ。 沙也加さんが自分自身を重ねて演じていたであろうことは想像に難くない。

沙也加さんにとって、キーパーソンは大地真央で、無縁だった世界はミュージカルだ。そして2018年、 沙也加さんがヒロインを演じるマイ・フェア・レディは、各地で最初の公演が行われた。2021年12月18日の札幌公演は、 沙也加さんがマイ・フェア・レディを北海道で演じる初めての日となるはずだった。

マイ・フェア・レディ札幌公演

しかし、公演間際になっても、 沙也加さんは楽屋に来なかった。

マイフェアレディ札幌公演中止

自殺に偏向する報道の推移

報道各社が報道を時系列に並べた。タブを切り替えると記事の抜粋が表示されます。なお、警察からの情報であることが明示された箇所は、太字とした。

報道のアーカイブ記事主要部の抜粋捜査に関する報道内容窓に関する報道内容
報道日時 配信元 タイトル アーカイブ
12/19(日) 0:18 スポニチアネックス 神田沙也加が重体 札幌市内のホテル高層階から転落 wayback
12/19(日) 0:43 東スポ 神田沙也加さん飛び降りか 札幌市内のホテル…年の瀬の芸能界に衝撃 wayback
12/19(日) 1:24 スポーツ報知 神田沙也加さん急死 札幌のホテル高層階から転落 wayback
12/19(日) 2:12 スポーツ報知 神田沙也加さん、急死直前に父・神田正輝と電話していた wayback
2/19(日) 3:26 毎日新聞 俳優・神田沙也加さん急死 35歳、札幌のホテルで転落か wayback
12/19(日) 4:55 NHK 歌手・俳優の神田沙也加さん死去 35歳 wayback
12/19(日) 9:31 朝日新聞デジタル 俳優の神田沙也加さんが死去 35歳、札幌市内のホテルに滞在中 wayback
12/19(日) 17:01 デイリー新潮 神田沙也加さん転落死 ホテルの窓は「コロナの影響」で開けられるようになっていた wayback
12/19(日) 17:44 東スポ 神田沙也加さんが滞在したホテルも悲しみに包まれる 14階屋外スペースには“異変”も wayback
12/19(日) 20:27 「文春オンライン」特集班 「雪がクッション代わりになって彼女を助けようと…」急逝した神田沙也加さん(35)が乗り越えてきた「壮絶ないじめの過去」と「恋愛トラブルの数々」 wayback
12/20(月) 16:03 UHB 俳優「神田沙也加さん」(35)死因は外傷性ショック…ホテル部屋から”転落”か 警察 事件性なしと判断 wayback
12/20(月) 17:27 FNNプライムオンライン 神田沙也加さん(35)高層階から転落死 舞台公演初日に姿見えず…共演者からも悲しみの声「思い出語りきれない」 wayback
12/20(月) 15:52 KYODO 神田沙也加さんの死因は外傷性ショック wayback
12/20(月) 15:55 KYODO 死因は転落による外傷性ショック 神田沙也加さん、北海道警発表 wayback
12/20(月) 17:34 STVニュース 神田沙也加さん死因は外傷性ショック 高層階から転落か 窓は10数センチしか開かず wayback
12/20(月) 18:33 東スポ 神田沙也加さん死因は外傷性ショック 遺書は見つからず wayback
12/20(月) 19:25 毎日新聞 神田沙也加さん、死因は外傷性ショック 北海道警が発表 wayback
12/21(火) 4:00 サンスポ 松田聖子が札幌入り、まな娘のもとへ 3人で〝最後の時間〟か wayback
12/21(火) 5:00 日刊スポーツ 神田沙也加さんの父神田正輝が北海道入り、憔悴した様子で札幌へ wayback
12/21(火) 5:59 デイリー 神田正輝 まな娘・沙也加さんのもとへ 悲しみを覆い隠すように目元にはサングラス wayback
12/21(火) 6:49 読売新聞 神田沙也加さんの死因を警察が発表、ホテル安全管理に問題なし…自室窓から転落か wayback
報道日時 配信元 情況
12/19(日) 0:18 スポニチアネックス 関係者によると、神田は午後1時すぎに宿泊先ホテルの14階にある屋外スペースで倒れた状態で発見された。道警には消防無線で「転落」と連絡が入っており、宿泊していた20階以上の高層階から転落した可能性がある。近隣の病院に緊急搬送されたが、別の関係者は「重体で予断を許さない状況」と話している。
神田は18日正午から札幌文化芸術劇場hitaruで上演された主演ミュージカル「マイ・フェア・レディ」に出演を予定していたが、入り時間になっても会場に現れなかった。公演関係者が連絡を取ろうとしたものの、電話連絡もつかず、劇場スタッフが「行方が分からない。失踪した」と慌てた様子で話す姿も目撃されている。
12/19(日) 0:43 東スポ 同日夜、マスコミの間で神田さんの〝異変〟を伝える一報が流れ、騒然。宿泊先のホテル高層階から昼過ぎに「飛び降りた」というものだった。一方で「転落した」との情報もある。
12/19(日) 1:24 スポーツ報知 関係者によると、神田さんは18日昼頃、体に血がついた状態でホテルの14階の屋外スペースに倒れていたところを発見された。意識不明の状態で病院に搬送されたがその後、死亡が確認された。
12/19(日) 2:12 スポーツ報知 関係者によると、神田さんは18日昼頃、ホテルの14階の屋外スペースに倒れていたところを発見された。
2/19(日) 3:26 毎日新聞 北海道警札幌中央署によると、関係者から連絡が付かないとの110番があり、宿泊先周辺を捜索したところ、午後1時ごろにホテル14階の屋外スペースで倒れているのが発見された。神田さんはこのホテルの高層階に宿泊していたとみられ、転落した可能性がある。同署は事件性はないとみている。
12/19(日) 4:55 NHK 滞在していた上層階の部屋の窓から転落したということで、警察は現場の状況などから自殺の可能性もあるとみて詳しい状況を調べています。
12/19(日) 9:31 朝日新聞デジタル 関係者によると、神田さんの関係者から18日午前11時1分に110番通報があり、警察官が22階建てのホテル内を捜したところ、14階の屋外スペースで血が付いた状態で倒れている神田さんを見つけた。道警からの119番通報で消防隊員が駆けつけたところ、神田さんは意識がなかったという。
12/19(日) 17:01 デイリー新潮 騒ぎが起きたのは、12月18日の午後1時ころ。札幌市内のホテルの14階部分にある屋外スペースに倒れている神田さんの姿が見つかった。警察と消防が駆けつけ、意識不明の状態で病院に搬送されたが、午後10時ころに死亡が確認された。
12/19(日) 17:44 東スポ 神田さんは18日、22階建てホテルの高層階から転落。神田さんとの連絡がつかないという事務所関係者からの110番通報を受け、捜索中だった札幌中央署員が、ホテルの14階にある屋外スペースに倒れている神田さんを発見した。
12/19(日) 20:27 「文春オンライン」特集班 騒ぎが起きたのは、12月18日の午後1時ころ。札幌市内のホテルの14階部分にある屋外スペースに倒れている神田さんの姿が見つかった。警察と消防が駆けつけ、意識不明の状態で病院に搬送されたが、午後10時ころに死亡が確認された。
12/20(月) 16:03 UHB 警察によりますと18日午前11時ごろ、関係者から「部屋の鍵がかかっていて鍵を開けたが人がいない」などと110番通報があり、警察が駆け付け捜索しましたが、部屋に姿はありませんでした。
当時部屋の窓の下のスペースには30センチほどの積雪があり、除雪作業をして捜索したところ、午後1時ごろに雪に埋もれ心肺停止の状態の神田さんを発見し病院へ搬送しましたが、午後9時40分に死亡が確認されました。
部屋に3か所ある窓のいずれかが開いていて、警察は高層階の部屋から転落した可能性が高いとし、事件性はないと見ています。これまでのところ遺書は見つかっておらず、ホテルの安全管理上の問題はないとしています。
12/20(月) 17:27 FNNプライムオンライン 沙也加さんは12月18日、主演ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の札幌公演の初日に集合時間になっても姿を見せなかった。

警察によるとその後、高層階の部屋から14階の屋外スペースに転落しているのが見つかり、部屋の窓は十数センチ開いた状態だったという。搬送先の病院で死亡が確認された。
12/20(月) 15:52 KYODO (完全な発表報道)
12/20(月) 15:55 KYODO 18日午前11時ごろ、関係者から「部屋に鍵が掛かっていて、中を確認したが神田さんがいない」と110番があり、警察官が約2時間後、靴を履かず雪に埋もれた神田さんを発見した。遺書は見つかっていないという。
12/20(月) 17:34 STVニュース 北海道警察は20日、死因が外傷性ショックだったと発表しました。高層階の部屋の窓から転落したとみられています。
警察によると18日午前11時ごろ、神田さんの関係者から「部屋の鍵がかかっていて、開けて中を確認したがいない」などと110番通報がありました。
警察官が駆けつけ窓の下を確認すると、14階に屋外スペースがあったため除雪作業をして確認したところ、神田さんが雪に埋もれた状態で発見されたということです。
屋外スペースには30センチほどの積雪があり、神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかったとみられています。
12/20(月) 18:33 東スポ 神田さんは18日、ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の札幌公演のため、札幌の22階建てホテルの高層階に宿泊。しかし翌日、神田さんが集合時間になっても姿を見せなかったため、同日午前11時頃、関係者が110番通報した。
現場に駆けつけた警察は、ホテル14階の屋外スペースで倒れた神田さんを発見。部屋の窓は約10センチ開いた状態だったといい、神田さんはこの窓から転落したとみられている。
また、これまでに遺書は見つかっていないという。
12/20(月) 19:25 毎日新聞 (完全な発表報道)
12/21(火) 4:00 サンスポ 道警などによると、神田さんはミュージカル公演出演のため、ホテルの高層階に1人で宿泊。18日午前、神田さんの関係者が部屋を訪れると施錠されており、ホテル側の協力を得て室内に入ると誰もいなかったことから110番した。約2時間後、駆け付けた警察官が、宿泊していた部屋の窓の真下にある14階屋外スペースで倒れていた神田さんを発見した。
12/21(火) 5:00 日刊スポーツ 18日午前11時ごろ、関係者から「部屋に鍵が掛かっていて、中を確認したが神田沙也加さんがいない」と110番があり、駆け付けた警察官が約2時間後、靴を履かず雪に埋もれた状態の沙也加さんを発見したという。
12/21(火) 5:59 デイリー 正輝が北海道入りする直前の午前10時45分ごろ、沙也加さんが安置されていた警察署には、葬儀関係者らが到着。午後12時に沙也加さんの棺を乗せたとみられる車両が出発し、その後、札幌市内の斎場に到着した。
12/21(火) 6:49 読売新聞 札幌市中央区のホテルで倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡した女優の神田沙也加さん(35)について、札幌中央署は20日、司法解剖の結果、死因は外傷性ショックと発表した。
報道日時 配信元 捜査に関する報道内容
12/19(日) 0:18 スポニチアネックス 捜査関係者によると、事件性はないとみており、どのような状況で転落したのか、詳しい経緯を調べている。  
12/19(日) 0:43 東スポ (警察からの情報であることが明示されている箇所はない)  
12/19(日) 1:24 スポーツ報知 北海道警は自殺を図った可能性もあるとみて調べている。  
12/19(日) 2:12 スポーツ報知 北海道警は自殺を図った可能性もあるとみて調べている。  
2/19(日) 3:26 毎日新聞 北海道警札幌中央署によると、関係者から連絡が付かないとの110番があり、宿泊先周辺を捜索したところ、午後1時ごろにホテル14階の屋外スペースで倒れているのが発見された。神田さんはこのホテルの高層階に宿泊していたとみられ、転落した可能性がある。同署は事件性はないとみている。  
12/19(日) 4:55 NHK 関係者によりますと部屋の窓から転落したということで、警察は自殺の可能性もあるとみて調べています。  
12/19(日) 9:31 朝日新聞デジタル 神田さんは高層階から転落したとみられ、札幌中央署は自殺と事故の両面で調べている。  
12/19(日) 17:01 デイリー新潮 (警察からの情報であることが明示されている箇所はない)  
12/19(日) 17:44 東スポ 捜査関係者の話などによると、神田さんはホテルの部屋の窓から転落した可能性があるとみられている。  
12/19(日) 20:27 「文春オンライン」特集班 女優・神田沙也加さん(享年35)が18日に札幌市内のホテルで亡くなったことについて、北海道警は20日、死因は高所から転落したことによる外傷性ショックだったと発表した。  
12/20(月) 16:03 UHB 警察の司法解剖で、死因は強い衝撃を受けたことによる外傷性ショックと判明しました。

警察によりますと18日午前11時ごろ、関係者から「部屋の鍵がかかっていて鍵を開けたが人がいない」などと110番通報があり、警察が駆け付け捜索しましたが、部屋に姿はありませんでした。

当時部屋の窓の下のスペースには30センチほどの積雪があり、除雪作業をして捜索したところ、午後1時ごろに雪に埋もれ心肺停止の状態の神田さんを発見し病院へ搬送しましたが、午後9時40分に死亡が確認されました。

部屋に3か所ある窓のいずれかが開いていて、警察は高層階の部屋から転落した可能性が高いとし、事件性はないと見ています。これまでのところ遺書は見つかっておらず、ホテルの安全管理上の問題はないとしています
 
12/20(月) 17:27 FNNプライムオンライン 警察によるとその後、高層階の部屋から14階の屋外スペースに転落しているのが見つかり、部屋の窓は十数センチ開いた状態だったという。搬送先の病院で死亡が確認された。  
12/20(月) 15:52 KYODO 北海道警は20日、女優の神田沙也加さん(35)の死因が、高所から転落したことによる外傷性ショックだったと発表した。  
12/20(月) 15:55 KYODO 宿泊先の札幌市中央区のホテルで倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された俳優の神田沙也加さん(35)の死因について、北海道警は20日、高所から転落したことによる外傷性ショックだったと発表した。  
12/20(月) 17:34 STVニュース 北海道警察は20日、死因が外傷性ショックだったと発表しました。高層階の部屋の窓から転落したとみられています。

警察によると18日午前11時ごろ、神田さんの関係者から「部屋の鍵がかかっていて、開けて中を確認したがいない」などと110番通報がありました。

警察官が駆けつけ窓の下を確認すると、14階に屋外スペースがあったため除雪作業をして確認したところ、神田さんが雪に埋もれた状態で発見されたということです。

屋外スペースには30センチほどの積雪があり、神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかったとみられています。
 
12/20(月) 18:33 東スポ 女優・神田沙也加さん(享年35)が18日に札幌市内のホテルで亡くなったことについて、北海道警は20日、死因は高所から転落したことによる外傷性ショックだったと発表した。  
12/20(月) 19:25 毎日新聞 北海道警は20日、札幌市中央区のホテル敷地内で18日に心肺停止状態で見つかり、その後死亡が確認された俳優の神田沙也加さん(35)の死因を外傷性ショックと発表した。道警は高所からの転落とみており、事件性は低いとしている。  
12/21(火) 4:00 サンスポ    
12/21(火) 5:00 日刊スポーツ また同日、北海道警は沙也加さんの死因について、高所から転落したことによる外傷性ショックだったと発表した。これまでに遺書は見つかっていないという。  
12/21(火) 5:59 デイリー    
12/21(火) 6:49 読売新聞 札幌市中央区のホテルで倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡した女優の神田沙也加さん(35)について、北海道警札幌中央署は20日、司法解剖の結果、死因は外傷性ショックと発表した。

ホテルの安全管理上問題はなく、同署は神田さんが自殺を図り、高層階の自室窓から転落したとみている。
 
報道日時 配信元 窓に関する報道内容
12/19(日) 0:18 スポニチアネックス  
12/19(日) 0:43 東スポ  
12/19(日) 1:24 スポーツ報知  
12/19(日) 2:12 スポーツ報知  
2/19(日) 3:26 毎日新聞  
12/19(日) 4:55 NHK 滞在していた上層階の部屋の窓から転落したということで、警察は現場の状況などから自殺の可能性もあるとみて詳しい状況を調べています。
12/19(日) 9:31 朝日新聞デジタル  
12/19(日) 17:01 デイリー新潮 通常時、ホテルの窓は転落防止のため大きく開けない構造になっているが、コロナ禍になってからは、換気を希望する客のため、ストッパーが解除できるようになっていたという。
神田さんが宿泊した部屋は、20階以上の階だったとされている。ホテル関係者は、「その部屋の窓にも同じようなストッパーがついていました。ただし、コロナ禍になってから換気を希望する宿泊客がいるため、外せるようになっていました。神田さんが窓を破ったわけではありません」。なんらかの理由で、開かれた窓から転落してしまったのだ。
12/19(日) 17:44 東スポ 捜査関係者の話などによると、神田さんはホテルの部屋の窓から転落した可能性があるとみられている。高層階に宿泊している客は「部屋の窓は確かに開くが、大人が通り抜けるにはかなり狭い。外に出るにはひと苦労。神田さんの部屋がどうだったかは分かりませんが…」と明かした。
12/19(日) 20:27 「文春オンライン」特集班 「12月18日は午前10時からリハーサルが始まる予定でした。ですが、沙也加さんはいっこうに現場には現れず、11時になっても連絡がつかなかった。スタッフが沙也加さんが宿泊するホテルの最上階の部屋を訪れ、扉をノックしたものの全く反応がない。不審に思ったスタッフがホテル側に事情を話し、合鍵を使って部屋にはいったのですが、部屋には誰もいなかった。ただ、窓が開いており、不審に思ったスタッフが通報したといいます。窓下の14階の屋外スペースには雪が積もっており、雪下から沙也加さんは靴を履いてない状態で発見されたそうです」」(事務所関係者)
12/20(月) 16:03 UHB 警察によりますと18日午前11時ごろ、関係者から「部屋の鍵がかかっていて鍵を開けたが人がいない」などと110番通報があり、警察が駆け付け捜索しましたが、部屋に姿はありませんでした。
当時部屋の窓の下のスペースには30センチほどの積雪があり、除雪作業をして捜索したところ、午後1時ごろに雪に埋もれ心肺停止の状態の神田さんを発見し病院へ搬送しましたが、午後9時40分に死亡が確認されました。
部屋に3か所ある窓のいずれかが開いていて、警察は高層階の部屋から転落した可能性が高いとし、事件性はないと見ています。これまでのところ遺書は見つかっておらず、ホテルの安全管理上の問題はないとしています。
12/20(月) 17:27 FNNプライムオンライン 警察によるとその後、高層階の部屋から14階の屋外スペースに転落しているのが見つかり、部屋の窓は十数センチ開いた状態だったという。(窓の拡大写真が添えられた)
12/20(月) 15:52 KYODO  
12/20(月) 15:55 KYODO  
12/20(月) 17:34 STVニュース 警察官が駆けつけ窓の下を確認すると、14階に屋外スペースがあったため除雪作業をして確認したところ、神田さんが雪に埋もれた状態で発見されたということです。
屋外スペースには30センチほどの積雪があり、神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかったとみられています。
部屋の窓は3か所 開くのは10数センチ
部屋には窓が3か所ありましたが、いずれの窓も壊れておらず、10数センチしか開かない状態となっていたということです。
警察は3か所の窓のいずれかから神田さんが転落したとみています。
事件性はなく、警察は自殺の可能性が高いとみて当時の状況などを調べています。
12/20(月) 18:33 東スポ 現場に駆けつけた警察は、ホテル14階の屋外スペースで倒れた神田さんを発見。部屋の窓は約10センチ開いた状態だったといい、神田さんはこの窓から転落したとみられている。
12/20(月) 19:25 毎日新聞  
12/21(火) 4:00 サンスポ  
12/21(火) 5:00 日刊スポーツ  
12/21(火) 5:59 デイリー 通常時、ホテルの窓は転落防止のため大きく開けない構造になっているが、コロナ禍になってからは、換気を希望する客のため、ストッパーが解除できるようになっていたという。
12/21(火) 6:49 読売新聞  

自殺に偏向した報道の矛盾点

ミュージカルに人生の舞台を見出し、 「真央ママ」 の後を継いで演じる憧れの役、そして札幌公演の初日。初日とはいえ、2018年に全国で、今年11月に帝劇で10回を演じている。札幌公演に過度なプレッシャーがあるとは思えない。沙也加さんのブログほか、生前の言葉によれば、北海道で初めてのお披露目することを楽しみにしていた、と推測する方がずっと妥当だろう。

しかし、死亡を伝える報道は自殺に偏向していた。過去の噂話を自殺にこじ付けた悪質な記事も散見された。報道の意図はさておき、ニュースを見る側にとって、釈然としない点は多い。釈然としない理由のひとつは、連続する芸能人の自殺報道に類似点が多いからだ。

昨年から続く芸能人の自殺報道は、三浦春馬氏にはじまり、芦名星氏、竹内結子氏と続き、すべてが、自殺の動機が希薄であったにもかかわず、自殺を決め付ける報道が行われた。三浦氏のケースにおいては、他殺の可能性を疑わせる状況証拠があるのに、警察も報道も、死因究明に後ろ向きであった。

「またか…」とやり場のない社会不信を噛み殺している人は少なくないのではないだろうか。

そこで、沙也加さんの死亡報道においても、他殺の可能性に触れようとせず、自殺を決め付け、ないし、示唆するばかりの報道の矛盾点を指摘する。

人の出られる窓はない

以下の写真は、沙也加さんが宿泊したフロアの角部屋と同じ位置にある18階の角部屋の隣のシングルルームである。

ストッパーは簡単には外れない仕組みとなっており、大人が窓から出ることはできない。窓の構造は、沙也加さんが泊まっていた角部屋のすべての窓も同じであることは、外からの写真からも確認できる。

「窓が開くようになっていた」はガセネタ

ストッパーは容易に解除できない

12/19(日) 17:01に配信されたデイリー新潮の記事「神田沙也加さん転落死 ホテルの窓は「コロナの影響」で開けられるようになっていた」より抜粋

通常時、ホテルの窓は転落防止のため大きく開けない構造になっているが、コロナ禍になってからは、換気を希望する客のため、ストッパーが解除できるようになっていたという。

12/19(日) 17:01に配信されたデイリー新潮の記事より抜粋

デイリー新潮に書いていることは、にわかには信じがたいことだった。風評被害を受けやすいホテルは、安全に対しては、賃貸住宅やオフィスと比較にならないくらい厳重な対策が取られるものである。

12月19日に一泊後の20日、ホテルに取材を申し込んで、支配人に話しを聞くと、「ストッパーを解除したという事実はない」と、報道に困惑している表情を浮かべながら答えてくれた。

ホテル公式サイト上はホテル側の錯誤

簡易Q&A

「窓の開く部屋がある」とホテルのウェブサイトに表示されることから、ホテル側の問題を指摘する声があった。

たしかに公式サイトの簡易Q&A(AIコンシェルジュ)において、換気を心配する宿泊客が質問を入力すると、次の文章が”自動的に回答”される。

AIコンシェル

赤と青で囲まれた箇所は論理的に矛盾している。これは、単なるホテル側の錯誤だろう。なぜなら、窓に鍵はなく、ある程度の工具と時間を覚悟して取り組まなければ、左側の窓を開けることはできない。未確認であるが、右側の窓は完全に固定されているものと思われる。

AIコンシェルジュの回答は、換気のできる部屋(15cm程度窓の開く部屋)と 換気のできない部屋(窓の開かない部屋) を選択できることを示したかったのだろう。

ホテルへの過度な取材

なお、筆者がホテルに宿泊し取材した時点では、デイリー新潮の12/19(日) 付け記事『神田沙也加さん転落死 ホテルの窓は「コロナの影響」で開けられるようになっていた』によって、ホテルの管理体制に批判が集中していた。

12月23日の午後から少し情況が変わった。それは20日午後のニュース『神田沙也加さんの死因を警察が発表、ホテル安全管理に問題なし…自室窓から転落か』が拡散することによって、ホテルへの風当たりが和らいだことと、自殺を断定する記事を掲載した週刊文春が発売されたからだろう。

沙也加さんの転落死の影響によって、ホテルは営業面における大きなマイナスを余儀なくされることになる。さらに、管理体制について、無遠慮に電話で確認しようとする人もたくさんいるようなので、従業員の心労も容易に推察できる。だから、ホテルが23日以降、すべての取材への対応を差し控えるのは当然のことだろう。警察発表と週刊文春の影響によって、沙也加さんの死亡が自殺として認知され、ごたごたが長引かない方がホテルにとっては望ましいことである。もし、私がホテルの関係者なら、同じ選択をする。

ここから追加する内容は、ホテルの了解なく、私が勝手に作成したものである。目的は、犯罪死の見逃しを防止することによって、治安の悪化を防ぐためだ。

予想できる転落情況

沙也加さんが泊まっていたと予想できる部屋

12月23日発売の週刊文春(12月30日・1月6日合併号)は、沙也加さんの泊まった部屋を20階と報じている。追って記す理由により、宿泊した部屋は北東角部屋だろう。

20階フロア22階フロア
20階予想フロア図

その根拠は、転落が発覚した18日の午前0時までに49cm、午前5時の時点で54cmの積雪があった(後述する気象データ)にもかかわらず、14階テラスの北東角部屋の下に不自然な除雪跡があったからだ。

予想転落位置
12月20日朝8時頃、18階1815号室より撮影

なお、私は南側の14階屋外部分を見てはいないので、沙也加さんが南側、あるいは西側の部屋に泊まっていた可能性は残る。念のため、上層階の他の部屋についても触れておくことにする。

南西角のラグジュアリースイートルーム(所在階は22階)

浴室の窓が解放できるかのように指摘する情報があるが、窓の構造は他の部屋と共通であり、左側が15cm程度しか開かない。

転落防止金具
南西角のプレミアムスイートルーム

写真でみると、 南西角のプレミアムスイートルームの南側窓は、羽目殺し窓に見える。その2つ下の20階は、すぐ上に並べて示した窓と同じ仕様に見える。

南西角プレミアムスイートルーム
沙也加さんが泊まった部屋を推定

12/20(月) 16:03に配信されたUHBの報道に「部屋に3か所ある窓のいずれかが開いていて…」とあるので、角部屋以外の可能性はなくなる。そして、週刊文春の記事から、階数は20階、大雪の後の不自然な除雪跡から、北東角の部屋に泊まっていたと推定した。

仮に北東の角部屋でなかったとしても、上述のいずれの部屋にも、工具なしで人の出られる窓はない。

沙也加さんが発見される過程の不審点

報道には、スタッフと警察官の行動にも不審な点がある。

「12月18日は午前10時からリハーサルが始まる予定でした。ですが、沙也加さんはいっこうに現場には現れず、11時になっても連絡がつかなかった。スタッフが沙也加さんが宿泊するホテルの最上階の部屋を訪れ、扉をノックしたものの全く反応がない。不審に思ったスタッフがホテル側に事情を話し、合鍵を使って部屋にはいったのですが、部屋には誰もいなかった。ただ、窓が開いており、不審に思ったスタッフが通報したといいます。窓下の14階の屋外スペースには雪が積もっており、雪下から沙也加さんは靴を履いてない状態で発見されたそうです」」(事務所関係者)

12/19(日) 20:27配信文春オンラインの記事より抜粋

文春オンラインの12月19日の記事では、沙也加さんの部屋のドアを開けたスタッフは「窓が開いており、不審に思ったスタッフが通報した」と書かれている。

12月23日発売の週刊文春では、次のとおり、「スタッフ」ではなく「マネージャー」と示されている。

週刊文春では、「扉をノックしたものの全く反応がない」の過程が削られている。しかし、文春オンラインの文脈から、ホテルの従業員と部屋に入る前に扉をノックしたのはマネージャーだろう。以下、最初に部屋の扉をノックしたのも沙也加さんのマネージャーと仮定する。

ここからは、犯罪捜査官になったつもりで、想像力を働かせながら読んで欲しい。

カードキーは、部屋の中にいたのか、外に出たのかを示す

カードキー

部屋のカードキーは電気のメインスイッチを兼ねている。だから、カードキーが所定の場所に差し込まれていたかどうかを見れば、中にいたのか、部屋の外に出たのかは直ぐ判断できる。

もし、転落事故や自殺なら、カードキーは所定の場所にあり、部屋の中にいたことを判断できる。その場合、開いた窓から見下ろして、よく探すのが当然の作業である。そこしか行く場所はないからだ。

最初に沙也加さんの部屋に行ったマネージャーは同じフロア宿泊していたはず
エレベーターのセキュリティ

なお、宿泊フロアに向かうエレベーターは、ルームキーに反応して、部屋の所在階に向かう仕組みとなっている。それゆえ、最初に沙也加さんの様子を見に行ったマネージャーは、同じフロアのルームキーを持っていたことになる。それはマネージャーが同じホテルの同じフロアに宿泊していたことに繋がる。

マネージャーが、自分の部屋で、カードキーと照明との連動を確認していたなら、次のことが判断できるはずだ。

沙也加さんが窓から転落したのなら、マネージャーがホテルスタッフに部屋を開けさせて入室したとき、とうぜん照明が灯いていたはず。その場合、沙也加さんは、部屋から外に出ていないことになる。外に出ておらず、かつ、窓が開いていたなら、転落を予想して、窓の下を探すのが自然だ。

一方、関係者と道警をネタ元とする記事の内容は、極めて不自然だ。

「12月18日は午前10時からリハーサルが始まる予定でした。ですが、沙也加さんはいっこうに現場には現れず、11時になっても連絡がつかなかった。スタッフが沙也加さんが宿泊するホテルの最上階の部屋を訪れ、扉をノックしたものの全く反応がない。不審に思ったスタッフがホテル側に事情を話し、合鍵を使って部屋にはいったのですが、部屋には誰もいなかった。ただ、窓が開いており、不審に思ったスタッフが通報したといいます。窓下の14階の屋外スペースには雪が積もっており、雪下から沙也加さんは靴を履いてない状態で発見されたそうです」」(事務所関係者)

12/19(日) 20:27配信文春オンラインの記事より抜粋

道警などによると、神田さんはミュージカル公演出演のため、ホテルの高層階に1人で宿泊。18日午前、神田さんの関係者が部屋を訪れると施錠されており、ホテル側の協力を得て室内に入ると誰もいなかったことから110番した。約2時間後、駆け付けた警察官が、宿泊していた部屋の窓の真下にある14階屋外スペースで倒れていた神田さんを発見した。

12/21(火) 4:00 サンスポ

カードキーに気づかなくても窓が開いていれば誰もが疑うこと

100歩譲って、マネージャーは、照明にも、カードキーが所定の場所にあることにも気付かなかったと仮定しよう。それでも、冬本番を迎えた北海道で、部屋の窓が開いていたなら、窓からの転落を推測して、誰もが窓の下を見下ろすはずだ。

人を覆い隠すような積雪はなかった

なお、12/20(月) 17:34STVニュースは、積雪で確認できなかったと報道している。

屋外スペースには30センチほどの積雪があり、神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかったとみられています。

12/20(月) 17:34STVニュースより抜粋

しかし、気象庁のデータによれば、17日夜には大雪だったものの、日付が変わるころに雪は止んでいる。気象庁の記録によれば、午前9時から発見された午後1時までの4時間で、雪はたったの2cmしか降っていない。

なお、沙也加さんの最後の足取りについて、スポーツ報知は、次のように報じた。

沙也加さんに近しい関係者によると、転落する直前に父で俳優の神田正輝に電話していたという。正輝は18日にテレビ朝日系「朝だ! 生です旅サラダ」(土曜・朝8時)に生出演。番組終了後の午前10時頃、沙也加さんから正輝の誕生日(今月21日)を前祝いする電話があり、会話をしたという。

12/19(日) 2:12のスポーツ報知の記事より抜粋

この報道が事実なら、10時から13時までの3時間の降雪量は1cmなので、沙也加さんの身体にも1cmの雪しか積もらないことになる。そうすると「神田さんの上にも雪が積もっていたため、部屋から下をのぞき込んでも神田さんの姿を確認できなかった」「(警察官が)神田さんが雪に埋もれた状態で発見」は、現実として起こり得ないことになる。

部屋にいないからといって警察を呼ぶか?

報道内容の不審な点はまだある。万が一、部屋に入ったマネージャーが窓からの転落を疑わなかったと仮定しよう。その場合、部屋にいないから真っ先に警察を呼んだことになる。しかしながら、そんな程度で警察を呼ぶ人はいない。

劇場hitaruのある 創世スクエアと宿泊ホテルは、道路を挟んで向かい合っている。創世スクェアには楽屋入りのための裏口が宿泊ホテル側にある。だから、 創世スクエアと宿泊ホテルの間を歩く距離は、たかだか50mほどに過ぎない。

ふたつの建物のEV間距離

それぞれのエレベーターで3分ずつ待ったとしても、10分もあればたどり着ける距離だ。その程度なら、他のスタッフを応援に呼び、自分たちで探すことが普通だろう。まず関係者だけでちゃんと探し、警察に頼るのはその後、これが一般的な手順だ。

しかし、文集オンラインと週刊文集によれば、警察に通報する前に、マネージャーが応援のスタッフを呼んだ記述はない。 週刊文集によれば 、マネージャーは11時01分に警察に通報し、警察官が来た後にも探し回ったのだそうだ。

前の項でも指摘したとおり、氷点下の冷気が吹き込む窓が開いていたなら、誰もが、窓からの転落を疑い、真っ先に窓下の屋外スペースに向かうだろう。警察とスタッフ総出でも探し回る理由が見つからない。あえて窓下の屋外スペースを後回しにする『特別な理由』でもあったことを疑わざるを得ない。

カードキーがあればフロントに怪しまれずに部屋へ行ける

ついでに書くと、ホテルフロア図に示した赤い歩行ルートを通れば、フロントを通らずに、外からエレベーターホールに行くことができる。カードキーがあれば、そのままエレベーターに乗り、ホテルスタッフに怪しまれことなく、沙也加さんの部屋の前に行くことができる。

開演中止の日、主催者は沙也加さんの形跡を消し去った

札幌公演は、 12月17日の夕方公演(朝夏まことさん主演)からはじまり、18・19・20日の4日間の予定であった。18日正午の公演は朝夏まことさんに変更されたが、 19・20日の公演は中止された。そして、19日には、公演中止を告げる表示を除き、マイ・フェア・レディに関するすべてのポスターとパンフレットが撤去された。

19・20日の公演を見る予定で訪れた人も、公演中止を示す掲示以外に、マイ・フェア・レディが公演されるはずだった形跡を見ることはできなくされてしまった。献花台がないどころか、どこで亡くなったかも知らされないので、沙也加さんのファンは献花をすることさえできなかった。そして、逝去からわずか3日後に火葬完了のニュースを見ることとなる。おそらく「えっ!?もう」と驚いたことだろう。

週刊誌によって2度殺された可能性

一般人の限界

犯罪捜査官になったつもりで不審点を探るのはここまでにしよう。証拠を得る作業は、捜査権がなければできないからだ。そして、確たる証拠なしに組み立てた推測は、たとえ事実であったとしても、事実として認識されることはない。

捜査情報を秘匿する警察

一方、捜査をする警察は、スピード葬を可能にする検案の早期手配と葬儀屋の紹介はするくせに、遺書の有無や死亡時の情況さえ「発表」しない。発表されるはマスメディアの「発表報道」ばかりだ。

興味をあおる週刊誌

そして週刊誌は、遺書(日記やメモ)、知人の暴露などで大衆の興味を煽る記事で、故人の尊厳を棄損する。こうして沙也加さんは2度殺された可能性がある。週刊誌が、遺書や知人の暴露で大衆の興味をあおる色恋沙汰をセンセーショナルに展開することは、結果として、他殺疑惑を覆い隠すことにつながる。遺書が後から出てきて、自殺理由の憶測を煽る手法は、岡田有希子さんが自殺として報道されたときと全く同じだ。

神田沙也加さんが転落した窓
岡田有希子さんが飛び降りたビル

犯罪死の見逃し防止のために警察がすべきこと

なぜ警察は「事件性がない」と報道させたのか?

18日21時40分に死亡が確認された後、わずか2時間38分後、19日0時18分の報道から、「捜査関係者によると、事件性はない~」と速報した。その後、報道各社は、警察が「事故や自殺の可能性」を疑う報道ばかりで、他殺の可能性に触れる報道はなかった。

なぜ、警察が他殺の可能性を疑って捜査しないのか、直接聞いてみた。

警察官が「(捜査に関することは)言えない」の一点張りで対応するのは想定内である。取材者がしつこく確認しているのは、「北海道警察の警察官が、報道関係者にリークした情報のうち『事件性はない』とした根拠はいったい何なのか?」ということだ。

それに対する警察官の回答は、「事件性がないとは言っていない」「捜査中としか言ってない」などと、言葉を変えながら、「マスメディアが勝手にやったことであって、警察は関係ない」という旨を主張している。これは典型的な責任転嫁だ。

警察が医師に責任転嫁をするための司法解剖

報道各社は、沙也加さんの死亡を一斉報道した12月19日の2日後、死因に関する報道を追加した。

北海道警札幌中央署は20日、司法解剖の結果、死因は外傷性ショックと発表した。

12/21(火) 6:49 読売新聞 神田沙也加さんの死因を警察が発表、ホテル安全管理に問題なし…自室窓から転落か

このほか、12月20日(月)午後以降、同様に「司法解剖」と「外傷性ショック」を複数のメディアが報じた。しかしながら、高所から転落したのなら、外傷性ショックが検査結果に出るのはあたりまえだ。疑って調べるべきは、突き落としや暴行による外傷性ショックの可能性である。

司法解剖とは

行政解剖(監察医解剖・承諾解剖・調査法解剖)が公衆衛生目的で行われるのに対し、司法解剖は犯罪捜査目的で行われる。解剖そのものは基本的に医師が行うが、刑事訴訟法の規定により、警察が嘱託することにより実施される。

司法解剖とは
検死の流れ

司法解剖は、一般人には聖域の極みのように感じられるかもしれない。しかし、人の目が届きにくいところほど汚れが溜まりやすいように、司法解剖が常に正しく行われているわけではない。

司法解剖の水増し請求で法医学教室の主任教授が逮捕
司法解剖の内容を疑う一般人はいないが、水増しの疑惑はしばしば指摘されている。今年6月には、司法解剖の検査費を水増し請求で、約5100万円をだまし取った容疑で、近畿大医学部法医学教室の元主任教授が逮捕された。
死因の捏造疑惑の監察医が他人の臓器を証拠提出
保土ヶ谷事件では、司法解剖で「心筋梗塞」と扱われた男性の遺族が、死因のねつ造を法廷で争った。解剖の鑑定書がなく、解剖事実を立証するために、監察医はホルマリン漬け心臓を証拠として提出した。それが別人の臓器であったことが発覚し、警察官と監察医の共謀が指摘された。

これらの事件はあまり知られておらず、一般人は司法解剖を「医師のお墨付き」の印象を受けるものだ。しかし私には、沙也加さんのケースで警察が司法解剖を持ち出したのは、疑惑の炎を鎮火させるための『手段』に見える。警察でなく、医師が判断したという責任転嫁が可能になるからだ。

判断理由ゼロで結果だけが報道された

実際、警察が「司法解剖」の結果として発表したのは「外傷性ショック」という単語だけだ。そんな程度なら、解剖によらず検案だけで死因とされ、それが死体検案書に記入されるケースは無数に存在する。

結果を断定させただけの可能性

ちなみに司法解剖においては、鑑定書が発行されず、口頭報告だけの場合もある(刑訴規則 129 条)。また、司法解剖は、実施される解剖項目が決まっているわけではない。だから、司法警察官らが司法解剖を鑑定医に委託するときに解剖項目を限定すれば、限定された項目だけが実施される。

つまり、警察官が「直接死因だけを口頭で報告して欲しい」と監察医に委託すれば、「死因は外傷性ショックです」と口頭で結果が報告され得るのである。監察医らは、刑訴法による縛りを受けているので、個別の案件はもちろん、制度に対する取材に対しても、その口は恐ろしく固い。

警察が明らかにすべきこと

なぜ沙也加さんは窓の外に出られたのか?

沙也加さんのケースにおいて、警察が先ず明らかにすべきは「10数cmしか開かない窓からどうして転落したのか」を示すことだ。それなしに、司法解剖によらず広く検案されている「外傷性ショック」だけを発表しても、誰も納得しない。

死亡推定時刻によっては偽装工作が発覚する

まともな司法解剖がなされたのなら、死亡推定時刻を発表すべきだろう。もし、死亡推定時刻が18日午前0時より後を示すのなら、人を覆い隠すような積雪はなかったの項に示した理由により、警察とマネージャーのウソが発覚する。

日本はガラパゴス

マイケル・ジャクソンの死亡のケースを題材にした他の記事に詳細まとめた通り、西欧諸国では、故人が死に至るまでの情報が、捜査を盾に秘匿されることはない。先ず、各自治体に設置された検死局が、死因究明(広義の「検死」作業)を行い、自殺か他殺か、それとも事故なのか判断する。その際には、科学的あるいは客観的な証拠が示される。警察の捜査がはじまるのは、検死局が「事件性あり」を判断した後だ。

死因究明制度の比較警察の秘匿主義/蛇口としてのマスメディア

ここで、上の画像上部のタブを「警察の秘匿主義/蛇口としてのマスメディア」に切り替えて欲しい。図に示す通り、日本の警察は「捜査」を盾にして、あらゆることを秘匿している。そして、昨年から続く芸能人の連続不審死においては、警察の捜査の不透明さを嘆く声も増加している。

それでも警察が秘匿を続けるなら、故人の尊厳は容易に棄損され、生きる権利が脅かされる社会はさらに劣化するだろう。

警察が犯罪死見逃しの防止に取り組まない理由

マスメディアの発表報道と週刊誌の煽情報道

警察が捜査情報を秘匿し、マスメディアは「発表報道」ばかりを行う。その一方、週刊誌は、遺書や知人の暴露を使って『大衆の好奇心』を刺激するセンセーショナルな記事ばかりを掲載する。そうして、誰が見ても自殺では説明のつかない証拠さえ、闇に葬られてしまう。

警察と報道と芸能事務所をまたぐ闇

保険金目当ての殺人が決して稀有でないことは、死因究明ないし犯罪捜査において、芸能事務所による犯行を想定すべきであることを示している。それゆえ、芸能事務所が、独立や移籍など所属タレントの契約解除による大きな逸失利益とその芸能人にかけた保険金を比較し、そのタレントの殺害を企てたるというストーリーは、少なくとも警察は初期捜査の段階で想定すべきことである。

芸能事務所と結びつきのあるマスメディアを利用して、他殺の可能性よりも、遺書や知人の証言を持ち出して、「大衆の好奇心」を刺激することで。

もし芸能事務所が所属タレントの殺害を実行したとしても、警察がまともに機能しているなら、それは捜査される。報道がまともに機能しているなら、自殺速報への違和感は生じない。

他殺疑惑がなぜ、捜査も報道もされないのかを検討したのでぜひ読んで欲しい。

沙也加さんの作詞したデビュー曲『ever since』は、光の消えた世界で生きる意味を問いかけている。

壊れかけた夢 拾いあつめたら そう 立ち上がって

ずっともう前だけを見て 進んでいけばいいよ

そして僕らのあいだを 駆けぬける “夜”は今

確かに何かの意味を持って 僕らを強くしてゆくんだ きっと

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執筆者プロフィール

野村 一也
ライター
 創世カウンシル代表

著作権について

神田沙也加さんの自殺報道に漂う他殺の可能性” に対して18件のコメントがあります。

  1. ミシェル より:

    誰もが口にしないことをあえて記事にしている勇気に感服致します。あなたが不審死を遂げないことを祈るばかりです。

    1. 野村一也 より:

      読み方によっては脅しにも見えるので返信を躊躇しました。
      私は、訴訟リスクと暗殺リスクを想定しています。とうぜん、どちらにも防止策を講じています。

  2. 神田沙也加さん不審死事件を解明したい人 より:

    その後、文春の記事で、直近まで真剣交際していた前山剛久さんに向けたもの1通、事務所に向けたもの1通の合計2通の「遺書」がテーブルの上にあった事、さらに結婚に向け正式に勝どきのマンションで前山剛久さんと同棲しようと約束していたところ、前彼女と連絡を取り合った事でトラブルとなり、交際解消されていたとの報道が出ました。どちらも当初報道には無かった事で、私は、なぜ文春がこのような秘匿的情報を得る事ができたのか、大変怪しいと思っています。野村様どうお考えになりますでしょうか、ご一考をお聞かせ願えれば。

    1. 野村 一也 より:

      警察とマスメディアの癒着は、国民の「知る権利」を阻害する極めてたちの悪い慣行です。

      もたれあいの関係
      ◆マスメディアは、警察からの非公式情報を元に、多くの記事を書きます。犯罪捜査を独占する警察からの情報は、社内で信頼され、社外で信用される。そうして記事となる『発表報道』のなかでも、芸能人に関連するネタは、楽して視聴率/部数のとれるおいしいネタの筆頭だ。
      ◆一方、警察は、マスメディアを利用して、世論の誘導が可能となります。

      責任転嫁をし合う関係
      ◆マスメディアは「取材源の秘匿」を盾にできるので、捜査関係者とは誰なのかを秘匿できる。つまり、完全なるねつ造記事に「捜査関係者によれば」を冠しても、嘘が発覚することはありません。
      ◆一方、警察は、マスメディアを利用して世論を誘導しても「マスメディアが勝手に書いた」「自殺とは言っていない」とマスメディアへの責任転嫁ができます。

      遺書があろうがなかろうが、自殺か他殺か、それとも事故死なのかの判別は可能。
      警察が「遺書があるから自殺」という安易な処理を連綿と続けていたのは、単に自殺の根拠として分かりやすいからに過ぎません。
      一方、多くの犯罪ドラマが描く通り、自殺偽装殺人の犯人は、遺書をねつ造しようとするものです。

      だから、遺書の内容やその出所に目を奪われることは、問題の本質から離れてしまうおそれがあります。

      沙也加さんのケースで週刊文春が「遺書」と断定した手紙は、発見の情況が文春独占の後出しネタであることが、真実性を疑わせます。
      内容が本人の自筆に間違いないと仮定しても、通常「遺書」とみなされる要件は満たしていません。

      そして、裏窓趣味的な好奇心をくすぐることに特化した記事がもたらすのは
      「A子は誰なのか?」
      「前山氏との関係を誰が暴露したのか?」
      そんな、どうでもいい話しにしかなりません。

      沙也加さんのケースで着目すべきは、
      1. どうやって窓から出たのか
      2. 司法解剖の検査項目 (薬物の検知結果、死亡推定時刻)

      警察がまともな捜査して、西欧諸国のように一定の情報を公開するなら、遺書があろうがなかろうが、自殺/他殺が明快に判別され、それを誰もが納得する形で報道されます。

      日本以外の国で、芸能人の不審死で、どんな情報が公開されているのか。それを知るための参考として、世界的な歌手ホイットニー・ヒューストンが死亡した際に、ロサンゼルス州検死局が作成した42ページの最終報告書を眺めて欲しい。

      一方、警察の捜査がチェックできるようにならないなら、いつまでも不幸な不審死はなくなりません。

  3. 梶原 昌治 より:

    札幌在住医師(元解剖病理医)。その日の明け方は雪かきに追われた日です。今勤務している病院から、夕方帰宅するときには、車載気温計でマイナス六度。氷点下の世界では、死体となっても紫斑は出ずらく、かえって死亡時間を推定するには困難だが、しかし、死体でも数時間もたてば、氷冷で一部、特に手足の指は凍り付くでしょう。この方も不審死なのだから、検視はするべきです。病理解剖は、病院受診し、入院して24時間経過しないと病理解剖には付されず、行政解剖の範疇になります。では、今回の件では、警察の現場検証で多少とも事件性ありの可能性があれば、行政解剖になります。札幌では二つの医科大学があり、法医教室がありますから、行政解剖の人手にはことは欠きません。早々と自殺と警察が断定しない限り、行政解剖はご家族の意思とは関係なく施行されることになっているはずです。一方高層ホテルは、簡単には飛び降り自殺できないようになっており、今回の件をニュースで知った時に、すごい違和感を覚えました。さらに、どうして自殺という報道が簡単に流れるのか不思議でした。悪い表現ですが手回しがよすぎますよね!
    此処まで、連続して、互いに近い関係にある芸能人が連続して自殺ということになると、何かが起きているぞ!とよほど鈍い小生でも気が付きますよね!月並みですが、身辺に気を付けて、取材を続けてください。続報を期待します。

    1. 野村 一也 より:

      司法解剖が行われたことが報道されているので、記事に司法解剖の説明を付け加えました。内容に不備などがありましたら、ご指摘いただけると幸いです。

  4. ケリー より:

    今や政界も芸能界も経済界も勿論マスメディアも、その他色々な組織で日本人ではない国の人間がのさばって、日本をコントロールしています。芸能界でこれだけ立て続けに日本人の死人が出ることは、どう考えても異常です。この夏開催されたオリンピックを見ても完全にお隣の国から来て日本に在住している人間たちに乗っ取られていましたね!電通は最悪ですし、オリンピックの組織委員会の中にも怪しい人間がいたのだと思います。日本色がかき消されていました。あれを見て日本の国民はおかしいては思わなかったのでしょうか?そろそろ私たち本当の日本人はお花畑から目覚めなければ、日本という国が、地球上から抹殺されてしまいますよ!野村さんのような方は本当に貴重な存在です。どうぞお体に気をつけて、発信し続けて下さい!私も自分にできることを考えて、小さな事でもやっていこうと思っています。子や孫のため、そして日本のために!

    1. 野村 一也 より:

      何人もの芸能人が不審死したことに対し、ただならぬ事態を感じとる人はたくさんいるはずです。
      しかし、警察は、詳細を明らかにせず、マスメディアを通して「事件性なし」を発表する。その結果、ただならぬ事態を感じ取った人たちは、感じ取ったことを客観的に説明する術を失います。

      一方、週刊誌を筆頭とする大衆ジャーナリズムは、万人が感覚的に反応できる材料で、大衆の情感に焚きつけます。「遺書」の真正などお構いなしです。
      その手法は以下のとおり
      ・テーマを絞る
      ・あまり知性を要求しない
      ・大衆の情緒的感受性を狙う
      ・細部に立ち入らない
      ・断定的に何度も繰り返して刷り込む
      これらは、ヒトラーの時代から続く大衆操作の原則です。

  5. より:

    こんにちは。
    私は転落事故だと思いますよ。
    窓のストッパーは大きく開くようになっていた報道は誤報だと現場検証で決めつけてしまっていますが、
    ストッパー上部を画像で見て下さい。
    鍵穴ありますよね。
    あそこを開けると窓が全開になるしくみです。

    神田沙也加さんが落下したことを受けてホテル側は当然この鍵を再度かけて転落防止を図るでしょうから、あなたが現場検証をした際には当然開放制限がかかっているわけです。

    当日は吹雪だったそうで、さらに足場とても低い窓ではありませんでしたか?
    床から窓までの長さって測ってたりしますか?
    開くはずがないと思っていた窓に寄りかかったところ落ちてしまった可能性が高いとおもます。

    因みに遺書があったと発表した文春ですが、三浦春馬の遺書捏造は事務所のコメントで明らかになっています。
    https://www.amuse.co.jp/info/hm/
    当然今回も捏造でしょう。
    警察発表ではいずれも20日報道で遺書は見つかっていないとされています。

    このサイトブックマーク入れたので、取材応援してますので文春の闇を暴いて一緒に文春を潰しましょう♪

    1. 野村 一也 より:

      貴方の言う鍵穴とは、これのことですか?

      転落防止ストッパー
  6. Ame! より:

    え?自殺??
    と思い さやかさんの記事を、沢山読みましたが、違和感しか覚えません。

    正直、三浦春馬さんの時もそうでした。

    私の勘は 殆ど当たるからです。、と、若いとき芸能界を夢見てましたので、数々のイキイキ、キラキラした写真を見るとわかります。自殺する人ではないと思います。

    そして、部屋で見つかった遺書も 変です。
    (書かされたのかな?)
    愛してる人との舞台前に自殺、神田さやかさんは
    夢を追ってる真っ最中、自殺なら誰にも迷惑をかけない方法を選ぶはずだし、そこまで 病んでいたら舞台も延期か中止にしたと思います。

    長い間、芸能界だけじゃなく 一般社会にも広く闇がはびこりすぎました。

    自殺ばっかり、おかしいですよ!

    闇の人は頭を打って改心して欲しいです。

    野村さんの意見 適切だと思います。

  7. ソレイユ より:

    勇気ある記事をあげて頂き感謝致します。
    今回もマスメディアの報道には不審な点が多いのですね…。
    私も他の方々同様、神田沙也加さんが初日を投げ出す方にはどうしても思えずにいたため腑に落ちました。
    マイ・フェア・レディ観たかったです😢
    舞台は、特にミュージカルは、出演者、監督、スタッフが一丸となって、時に体育会系の運動部の如く体力づくりをしながら、皆で気持ちを高め合い、ひとつひとつ作品を練り上げて、日々練習を積んで創り上げて行くものですよね。
    一個人の感情で投げ出せるほど小さいものではないはずです。

    私達いち市民も、もうマスメディアに流されて踊らされていてはいけないと、その事に早く気付くべきだと、あらためて考えさせられました。
    ありがとうございます。

  8. より:

    野村さんお元気でしょうか?更新が少なく、安否を心配しております。
    最近の日本では、「ルフィ」と呼ばれる連続強盗事件の話でもちきりになっています。この事件を起こすためには、匿名通信アプリとスマホ・ノートパソコンの使用が必須となっていると報道されています。フィリピンのずさんな収容所から、指示役のルフィらが日本の実行犯にやらせたという事件だからです。

    このように、難しい事件においては一般人の知らない手口が使われていたりするんです。神田沙也加さんの事件においても、普通の自殺でない事は現場状況から明らかなわけですが、県警レベルでは手口が分からない。そういうものだと思いますよ。

    神田さんの事件を再現するには、「軍用の対人レーダー」「軍用の音声照射装置」の二つが必要になるはずです。これらを保有しており、なおかつ悪用の意志ある組織は日本に一つしかありません。この組織の犯罪は、別件で嫌というほど見てきました。逮捕できない相手ではないはずですが、県警の本部長クラスだけではインテリジェンス不足で難しいかと思います。

  9. わか より:

    個人を悼む気持ちが現れている記事ですし、捜査に関するマスコミ報道内容が甘いのはそのとうりだと思います。
    亡くなられた方より今生きている捜査や報道や身内の方の色々な利害関係で真実の情報が左右されることもあるでしょう。
    何が真実かは分かりませんが事故、自殺、他殺何れにせよご本人様の無念は区別なく図りようもないほどに重いと感じます。
    詮索より哀悼の意を大切にしたいです。詮索はご本人様のためのようで自己のためにしかならないと感じます。あくまでもファンなどご本人様と関係の遠い万人の詮索は哀悼を語った自己主張にしかならず、何となくですがご本人様に失礼な気がしてなりませんでした。

    1. 野村 一也 より:

      哀悼の意を大切する貴方ご自身は正しく、詮索する行為は自己主張しかならないので正しくないかのような意見ですね。

      貴方は、私が興味本位で記事を重ねているとでも思っているのでしょうか?

      私が芸能人の自殺報道に関する記事を重ねてきた原動力は、身近な知人が自殺偽装殺人の犠牲となった事件にあります。記事を書いても、彼が生き返ることはありません。でも、警察がまともな捜査をしていて、偽装殺人が抑止されていたなら、彼は殺されずに済んだかもしれません。

      「遺族でもないくせに」

      こんな言葉で、警察の捜査を求める声をかき消そうとする意見があります。しかしながら、遺族だからできないこともあります。

      家族を殺された手法が自殺を偽装したものなら、それは用意周到な計画犯罪です。警察に捜査を求めても、犯人が捕まるかどうかはわかりません。遺族は、死体をそのままにはできないので、葬式の手配と周囲にどう説明するかを、短い時間で決めなければなりません。死因に他殺の疑いがあることを葬式で明らかにする人は、まずいません。なぜなら、遺体と遺族が「殺されるようなことをしたのかしら?」という好奇の目に、さらされることになるからです。

      不穏を隠し、周囲に心配をかけないために、表向きの死因を事故や病死とするケースはたくさんあります。しかし、多くのケースにおいて、遺族は、真相究明を望まなかったのではなく、体裁を考えて、他殺の疑いを公表しなかったのだと思います。

      私の知人が自殺偽装殺人の犠牲者となった際、親族は心不全を表向きの死因としました。葬儀で参列者の別れが終わり、だれもいなくなった会場で、棺に顔を落として「悔しい」とむせび泣く遺族の嗚咽が、今も私の耳に残っています。

      そうした経験を経て、私が書き起こすすべての記事は、裏窓趣味を煽る週刊誌の記事とは一線を画しているつもりです。

      私の記事に、証拠のない憶測レベルのことは一切ありません。また、情緒的な判断に陥りがちな『個人の問題』としての側面にはできる限り触れないようにしています。それぞれの事案の『社会の問題』としての本質を明らかにするために、私は、法と証拠をベースとした記事を書いています。そして、他殺の疑いがあるなら、死因を究明するのは当然の作業です。それらの作業は、未来の不幸を減らすことに繋がると期待しています。

      そして、法治国家における警察と報道の本来の在り方は、そうあるべきだと信じています。

  10. より:

    沙也加さんのご遺体が搬送された病院で働いてた看護師さんからのダイレクトメールをそのままここに貼ります。

    ご遺体の状況から、足に飛び降り特有の骨折が見られるなど自ら命を絶ったと見て間違いないそうです。
    ただ飛び降りが死に直結したわけでなく
    横から見るとL字の様になっているホテルの
    Lの下の棒の部分に落ち、足を骨折し身動きが取れない状態になりました。
    その日は大雪が降っており、雪が降り積もっていきました。しかし身動きが取れず、逃げ出すことができなかった様です。
    とても苦しい思いをしたかと思われます。

    以上のことから外傷もありましたが、死因は低体温症となった様です。

    搬送時は非常に弱いものの心拍や呼吸があったそうです。
    自分はあまり詳しく分かりませんが、カリウムの値がかなり低く、大量の輸液を行うなど必死の救命活動があった様です。

    1. 野村 一也 より:

      情報提供ありがとうございます。
      しかしながら、とてもデリケートな問題なので、情報は厳しく評価されなければなりません。

      看護婦さんのダイレクトメールという文章の主旨は、次のとおり。
      結論:自ら命を絶ったと見て間違いない
      理由:足に飛び降り特有の骨折が見られるなど

      しかしながら「飛び降り特有の骨折」は、存在し得ないと言わざるを得ません。
      なぜなら、死因が転落による外傷性ショックであったとしても、次のふたつを特定することはできないからです。
      a.突き落としによる他殺
      b.飛び降りによる自殺

      ところで、ネタ元は、伝聞(ききづて)です。
      伝聞は、刑事事件においては、証拠能力ゼロです(伝聞排除)。

      私の文章は、とても冷徹に見えると思いますが、現実とは残酷なものです。

      ネット上に発信される情報の多くは、客観性がありません。
      それが匿名でいくら議論されたとしても、客観的(状況)証拠に基づく推論に影響を与えることはありません。

      残念なのは、(状況)証拠があろうがなかろうが、マスメディアの影響力には全く及ばないことだ。

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