東京高裁書記官との攻防-その2-

東京高裁書記官との攻防-その2-

公務員と非公務員のギャップ

「なにかを判断する」という作業は、
その判断に問題があった場合に責任を問われることにつながる。

ふつうの会社では、ヒラが課長に、課長が部長に判断を仰げば、
その判断は上長がしたことになり、その部下は責任を負わなくてすむ。

しかし、いちいち上長の判断を仰いでいたら仕事は進まないので、
普通の社会人は、自分の判断で仕事を進めることを余儀なくされる。

一方、公務員は自分で判断する作業を徹底的に避けようとする。
自ら判断しないことによって、責任から逃れようとしているのだろう。
普通の社会人と違うのは、責任逃れの材料が法律であることだ。

そして、自己責任に基づく判断を常とする普通の社会人は、
自ら判断しようとしない公務員にイライラさせられることとなる。

東京高裁書記官との攻防

手違いがあって、裁判所書記官が特別送達で送った郵便を受け取ることができなかったので
担当の小暮書記官に電話した。

東京高等裁判所

被告人:召喚状は普通で送って欲しい

書記官:特別送達で送ることになっている

被告人:受け取りに負担がかかるので普通にして欲しい

書記官:できません

被告人:送った記録を残したいからでしょ?
でも逃げ隠れするような事案じゃないから普通で送って欲しい

書記官:決まっていることなので

被告人:決まっていることを盾にするんじゃなくて
事案によっては自分で判断したらどうですか?

書記官:決まりです

被告人:何でそんなにこだわるんですか?

書記官:そういう規定になっている

被告人:裁判所○○規約か何かに書いてあるんですか?

書記官:刑事訴訟法第54条に書いてある

被告人:記録が残る方法で送ることが規定されているわけがない

書記官:調べてください

被告人:調べなくても分かる。法律はそこまで具体的に規定しない
あなた方はおかしいよ。おかしい

書記官の応対に不満を示すため、僕はぞんざいに電話を切った。

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執筆者プロフィール

野村 一也
ライター
 創世カウンシル代表

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