警察発表を追うだけのマスメディア

マスメディアの一斉報道

パーキングメーター不正幇助の裏付けるための情報公開を受けた後、警視庁の外に出ると、マスメディアの集団に遭遇した。覚せい剤で逮捕・拘留されていた元巨人軍の清原和博氏が、警視庁から保釈される場面を映像にするために集結しているのである。当日午前中、清原氏側が保釈金を払ったとの情報が警視庁から流されたらしい。

カメラマンらは、よい場所で撮るために、早くから場所取りをしているのである。高い脚立は、地下駐車場から上がってくるクルマの中を、良いアングルで収めるための手段だ。

「マスメディアって、なんて楽な商売なんだろう」
警視庁が出し渋る情報を追求した直後の僕には、視聴者の裏窓趣味を刺激する素材を撮ることに熱心な報道カメラマンが、社会的に意義のある仕事をしているようには感じられない。

警察発表を追うだけの報道でマスメディアの仕事が成り立つのなら、
権力腐敗を追求するめんどうな作業など、誰もやらなくなってしまうことだろう。

インパクト重視の報道

執筆者プロフィール

野村 一也
ライター
 創世カウンシル代表

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