地方自治に寄生する警察

おおくの都道府県で県庁の庁舎より警察本部の庁舎の方が立派だ。地方の市町村でも、古い庁舎で我慢しているのに、警察署だけは立派な地方自治体も少なくない。

こうなってしまうのは、警察の運営に関する権限が地方自治体に存在せず、予算だけを警察が地方自治体に請求する仕組みになっているからだ。なお、都道府県公安委員会は完全に形骸化しているので、ここではその存在を無視する。

警察庁の全国支配地方自治体の首長が警察予算の拡大を拒みたくても、限られた予算で効率的な警察運営を行なう権限が首長にない。それに対し、警察が、住民の安全を強調して予算拡大を主張すると、なかなかNOと言えないのだろう。

さて、都道府県の警察は、末端は地方公務員で上層部は国家公務員という2重構造となっている。特に上層部には、警察庁のキャリア幹部が送り込まれ、人事権を掌握する。

地方自治上司に意見することが組織への反逆とみなされる警察組織において、この組織体系では、警察庁の思惑でのみ警察官が動くことになる。つまり、都道府県のニーズよりも警察庁の要望が優先されるわけだ。

そうして、都道府県警察は警察庁の事実上の子会社となり、都道府県は何の権限のないまま、予算だけを取られている。

地方分権を求める声が高まっているにもかかわらず、地方自治どころか、「中央(警察庁)が地方に寄生している状態」が、我が国の警察制度の実態である。

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