「裁判が終わったら、連絡ちょうだい」

上司にこう言われていた僕が、罰金8万円で済んだことを伝えると、彼はいたく喜んでくれた。その晩、彼がもうけてくれたお祝いの席をふたりで囲んだ。

しかしながら、控訴期限の直前になって、懲役怖さに言いたい事を封印したことに対し、悔しさが抑えきれず、控訴状を提出した。

上司にそれを言い出せない僕は、1年争ってボロボロの身体に鞭打って、仕事がちゃんとできることを示す体裁を整えた。

そして、機を見計らって、控訴したことを伝えると、「なんだよ・・・」といった微妙な心境が上司の顔に浮かんだ。