交通ルールは守れない

殺人天国

殺人天国

座間で9人が犠牲となった殺人事件は氷山の一角だ。
殺人による犠牲者は、警察発表とはかけ離れた数となっていることに疑いはない。
この記事は、日本がどれほどの『殺人天国』となっているかを、厚生労働省と警察の統計をベースに検討したものである。

事前規制型の日本

「箸の上げ下ろしを規制する」

こうと言われるほど、日本は徹底した事前規制型の社会となってしまっている。(詳しくは右図をクリック)

事前規制を主導するのは、中央省庁の官僚たちである。彼らがひたすら事前規制をしたがるのは、所管する業界における影響力を高めたいたいからだ。

癒着の構造なお、事前規制型の社会には、際限なく行政コストがかかる。そのコストは、税金だけに留まらず、受益者負担と称する料金も徴収される。インフラであるはずの道路で、高い通行料金を取られるのが代表である。

おそらく、負担するコストあたりの行政サービスの質において、日本は最低だろう。なぜなら、事前規制型は、事後監視型の行政に対し、圧倒的に効率が悪いからだ。

行政コストの負担が大きいだけでなく、許認可によって競争が抑制された業界では、消費者は高い料金を負担させられる。例としては、国内線の航空料金が筆頭にあげられる。

事後監視型の諸外国

市場原理が働く社会事後監視型の国では、自由な競争が促される。問題の多い商品や企業は、消費者に見放され、淘汰される。これが市場原理である。市場原理のメカニズムを正常に機能させることが、もっともコストを掛けずに安全を実現する手段である。

なお、市場原理の作動とともに、消費者は自己責任で行動することが求められる。行政の介入は少なく、また、司法が介入するのは、犯罪行為があったときだけだ。

警察というお役所

警察に求められる基本機能は、犯罪の摘発である。しかしながら、日本の警察は、事前規制で所管する業界を縛り、そこに発生する甘い汁を吸うことにおいて、他の省庁とまるで変わらない。それどころか、他省庁以上にあからさまな癒着の構造を持っている。

事実上の賭博が行われるパチスロ店に合法のお墨付きを与え、関連企業に天下りしていることが筆頭に挙げられる。また、事実上の売春が行われるソープランドを黙認し、いつでも摘発できる状態にしておくことで、完全に支配下に置いている。

警察が所管する法律に縛られた業界は、所管省庁である警察に怯えるか、受け入れるかの2者択一を迫られる。絵空事のような交通規制で縛られるドライバーとライダーもまた同じだ

警察=国家ヤクザ

こうと言われてしまうのは、相手の弱みに付け込み、恐怖で相手をコントロールするやり方が、ヤクザと同じだからである。

ヤクザと警察で違うのは、与える恐怖の種類だ。ヤクザは暴力の恐怖を、警察は法罰の恐怖を利用する。

なお、警察官は警察権という特別な権力を持っている。また、警察庁が所管する法律は、警察官僚が作り、その解釈も警察が行う。さらに、司法が警察を含めた行政の問題を追及することもない警察を管理するはずの公安委員会は全く機能していない。それゆえ警察は、思うがままに法罰の恐怖を操ることが可能だ。

老人ホームで3人が転落死

2014年11月から12月にかけて、川崎の老人ホームで3人の老人が、相次いで転落死したことが、事件発生から10ヶ月以上も経ってからニュースとなった。

この事件の最大の問題は、誰が見ても不自然で、事件性を感じざるを得ない連続した事故死に、警察が動かなかったことだ。

ここで過去10年間の転落死について、自殺者数・他殺者数・不明者数の各データを次に示す。

転落死の詳細

これは警察発表のデータではなく、厚生労働省の人口動態調査の結果データである。なお、本件転落死事件のみならず、事故や自殺を装った他殺の可能性については、本稿後半でさらに詳しく分析する。

ところで、自殺か事故死か、それとも他殺なのかを追及する仕組みが、日本は極めて杜撰(ずさん)だ。その要因は、警察庁・法務省と厚生労働省の縦割り行政によって、法制度に整合性がないからだ。

おそまつな死因究明

日本の死因究明システムが他国に比べておそまつであることは、保土ヶ谷事件で露呈した。遺族がいくら望んでも、警察は真相究明をしないのである。警察の検視や、監察医の解剖や死体検案書が、極めていい加減であることも発覚している。

また、上野正彦氏の著作物によって、死因究明が杜撰(ずさん)であることの問題は、次第に明らかになっていった。

2014年8月、日本法医学会は「死因究明二法に関する提言」を行った。それをうけて、警察庁は、「警察における死因究明等の推進」を開始した。

検挙率を下げたくない警察

川崎の老人ホームでの連続転落死事件の問題は、施設関係者や転落者の家族から、警察に通報があったか否かの問題ではない。

たしかに、警察と医療機関との連携はうまくいっているとは言えない。また、事故を装った場合には、医師が事件性に気づかない場合もある。しかし、警察と消防には、それなりの連携があるのだから、1ヶ月強の期間に3人が同じ場所に転落死したことは、当然警察にも連絡があったはずだ。

それなのに、ニュースでは市の対応ばかりが強調され、ようやく警察が捜査を始めたかのような報道がなされた。

なお、日本では、一報を受けた警察官が「事件性がない」と判断すれば、真相は藪のなかだ。このことは、保土ヶ谷事件が如実に示している。

認知数が増えると検挙率は下がるそして、警察には、捜査が困難な殺人事件を、自殺や事故死にしたがる傾向がある。警察は、重大犯罪(殺人)の分母(認知数)が大きくなることによって、検挙率を下げたくないのである。

ここで、警察発表の刑法犯による死者数の統計を確認しよう。

上図の統計によれば、殺人や傷害致死など、犯罪による死者数は年間1000人程度で減少傾向を示している。そして、警察白書には、一定の検挙率にあることが誇らしげに示されている。しかしながら、遺体を隠したり、事故を装えば、事件が発覚しにくいことは、誰もが知っている。とうぜん、警察統計に表れない殺人事件が存在する。そこで、表沙汰にならない殺人について推考してみよう。

現実へのステップ01 – 激増する原因不明死 –

stats_death_01

上図は、厚生労働省の人口動態調査の統計より作成した。人口動態調査は、医療機関が対象であり、医師の書く死亡診断書を統計したものである。

コ-ドR99「その他の診断名不明確及び原因不明の死亡」が、全体の8割程度をしめている。また、R95-R99には、白骨化した死体や、身体の一部が発見された死体も含まれている(コードR98)。

このなかにどれほどの犯罪死が隠れているかはさておき、明白なのは、原因不明死の明らかな増加傾向である。

現実へのステップ02 – 他殺の可能性を秘めた死者の数 –

不慮か故意か決定されない死者数

前述のコード(R95-R99)「診断名不明確及び原因不明の死亡者数」がいわゆる不自然死を示すのに対し、コード(Y10-Y34)「不慮か故意か決定されない死者数」は、死因は特定できたものの、自殺か事故なのかが特定できない死亡者である。そして、そこには他殺の可能性が存在する。

なお、人口動態調査のコードは、A00からY89までのコードが存在し、それらが第1章から第20章にまとめられている。

第1章から第19章までには、病理学的な要因が区分されている。うち第18章までは内因、第19章には外因(外傷など)が区分される。第20章は、第19章の外因を受けた状況が区分される。交通事故や火災などだ。

それゆえ、(Y10-Y34)「不慮か故意か決定されない死者数」には、前項に示した原因不明死との重複はない。

不慮の事故(X01-X59)のなかにも他殺が疑われるケースがある

尾崎豊ミュージシャンの尾崎豊氏は、体が傷だらけであったにもかかわらず、警察は「事件性なし」と判断した。死因は、飲酒を要因とする不慮の事故(コードX45)とされた。2年後、10万人のファンが再捜査を求める署名を警察に提出したが、受理されなかった。

現実へのステップ03 – 自殺の9割は他殺 –

態様別自殺者数

コード(X60-84)には自殺者が統計されている。

首吊り自殺(X70)や飛び降り自殺(X80)、クルマで練炭を燃やし一酸化炭素中毒での自殺(X67)などが多い。

ここで、警察が自殺と断定していながら、偽装殺人が疑われたケースを思い出そう。

映画監督伊丹十三氏

事務所建物で転落死体として発見され、警察は自殺と断定した。しかし、映画『ミンボーの女』公開後に襲撃事件があったことから、暴力団の関与を疑う声も多い。米国人ジャーナリストの取材によれば、暴力団関係者5人が銃を突きつけ、屋上から飛び降りさせた、という(出展wikipedia)。

元SPEED上原多香子氏の夫ET-KINGのTENN氏

所有するワゴン車の後部座席で首をつって死んでいるところを知人が発見した。クルマの車内で首つり自殺ができるはずがないという指摘、自殺する動機が薄弱であることから、他殺を指摘する声がある。仮に遺族が真相究明を望まなかったとしても、警察は捜査しなければならなかった。

ジャーナリスト黒木昭雄氏

岩手17歳女性殺害事件を独自に捜査のさなか、マイカーの中で練炭で中毒死した。岩手県警は司法解剖もせず、自殺を断定した。黒木氏は、岩手県警が単独犯と決めつけ、指名手配を行っていた容疑者の冤罪と、犯罪の真相に迫ってたという。

TBSアナウンサー川田亜子氏

他殺を指摘する情報はネット上に多数存在するが、遺族が真相の究明を望まないケースがあることを配慮したい。ただし、警察は、遺族が究明を望まなくても、捜査しなければならなかった。

警察不祥事の重要参考人が、拘置所内で靴下を口に詰めて窒息死

稲葉事件の真相を知るキーマンが、拘置中に靴下を口に入れて窒息した状態で刑務官に発見された。救急搬送さえ行われず、警察は自殺と断定した。司法解剖も行 われなかった。なお、稲葉事件は、北海道警裏金事件が発覚するきっかけとなった事件。あまり知られていないが、ハリウッド犯罪映画のストーリー性に現実で匹敵する恐ろしい事件である。

ストーリー

明治時代に警察が創設されて以来、最大の危機を招いた北海道警は、なりふり構わぬ組織防衛に走った。まず、口を割りそうな釧路方面本部の生活安全課長を、首吊り自殺に見せかけて殺害した。次に、稲葉の刑事裁判での証言において、事件の全貌が明らかになることが期待されていたキーマンを、拘置所に殺し屋を送り、自殺に見せかけ殺害した。もちろん、法務省管轄の拘置所に殺し屋を侵入させるため、法務省の担当者とは打ち合わせ済みのことだ。

映画『日本で一番悪い奴ら』

悪い奴ら映画の原作は、刑期を終えた稲葉圭昭氏による告発本『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』。娯楽作品としては、ノルマ達成のために手段を選ばずに検挙数を重ねる主人公の姿がポイントとなっている。この映画を事件記録として見るポイントは、警察庁からの指示に従うだけの地方警察の組織の有り様だろう。

現実へのステップ04 – 行方不明者が殺害されている可能性 –

最後に、行方不明者のデータを確認しよう。

行方不明者の数

死体を隠すことで、事件の発覚が困難になることは誰もが知っている。とうぜん、行方不明者のなかには、殺害されて埋められたり、海に捨てられた者が存在するはずだ。

動機を示す項目は、『家庭関係』『疾病関係(うち認知症)』『事業・職業関係』『異性関係』がある。『その他』はそれ以外の動機をまとめたものであるはずだ。

2015年9月10日、警察庁情報公開室の佐藤氏に「『その他』に含まれる項目を知りたい」と電話で依頼すると、「生活安全局に確認する」といって、電話をかけ直してくれた。しかし回答は「答えられない」の一点張りであった。私が理由を聞いても、それに答えず、一方的に電話を切ってしまった。警察は、都合の悪いことを聞かれるといつもこんな対応だ。

推測しても『借金関係』くらいしか思いつかない。しかし、それは『事業・職業関係』に含まれていそうだ。ほかに思いつくのは、犯罪の可能性のある行方不明者数を小さく見せるための小細工だ。そこで、『その他』と『不詳』をまとめて表にしてみた。

行方不明者の数 修正版

表は、動機不詳の行方不明者が毎年4万人前後発生しているおり、事件に巻き込まれた可能性があることを示している。

殺人天国

殺人の可能性ここまでの推考で、警察統計の数倍、あるいは10倍以上の殺人事件が発生している可能性を指摘したい。それぞれの考察から、そこに秘められた他殺の割合を50%とすると、隠れた殺人事件の被害者は約5万人となる。この数は、警察が発表する被害者数の25倍だ。最近の交通事故による死者数(4000人)の12倍である

予算のとれる交通ここまでの統計と実例によれば、「警察は、殺人事件の匂いに蓋をしている」と表現しても言い過ぎではないはずだ。

水面下の殺人事件に目もくれず、あいもかわらず警察は、交通事故の広報ばかりに力を注いでいる。交通取り締まりなら、捜査なしでいくらでも検挙できるし、莫大な予算獲得にもつながる。

一方、殺人や強姦に力を入れても、大した予算は取れない。だから、捜査が困難な事件をおざなりにしているのだろう。

「事故多発!」を露骨にアピールし、どうでもいい交通取締りばかりしている警察を、生粋の犯罪者は笑って見ていることだろう。

事故多発のプロパガンダ
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